ご先祖や身近に亡くなったご家族の御霊を、この世にお迎えする行事がお盆です。
お盆は御霊をお迎えする「迎え火」に始まり、お見送りする「送り火」に終わります。
ご家庭の中では提灯を迎え火・送り火としてしつらえ、ご先祖や亡きご家族の魂を供養しますよね。実は京都の大文字焼きや各地の灯篭流し、花火大会、盆踊り等も亡き方の魂を慰めたり、「お浄土」にお送りするためのものとのことです。
流れていく日常の中で、ひとときご家族で集い、いのちのつながりを確認するお盆。大切な人を思いながら、そのときを迎えましょう。
お盆を迎える準備 盆棚(精霊棚)の飾り方
古くは内庭や座敷に大きな精霊棚を作って先祖の霊をお迎えしていましたが、現在では仏壇の前における程度の小さな台を用いてお飾りするのが一般的です。盆棚の前で勤められる棚経です。
盆棚の飾りに必要なもの用意するもの(ほぼ共通)
・低めの机(「折りたたみ供物台/お供え台」)真菰(まこも)を引いてお供え物を置く台にします。仏壇の膳引きの部分を利用してもよいでしょう。
・真菰(まこも)のゴザ(「仏前(防炎敷物/ござ/座布団)」)お釈迦様がマコモで編んだ寝床に病人を寝かせて治療されたと言われていることから盆棚の下に敷かれるようになりました。台の上に真菰をしいて、その上に供物等を配置します。勿論、仏前の防炎敷物、ござ、座布団なども新しいものに、取替えご先祖や亡きご家族の魂をお迎えいたしましょう。
・麻がら麻幹(おがら)、箸木(はしぎ)ともいいます。なす、きゅうりの牛馬を作る際に使い、また送り火迎え火にも使用します。
・結界用の笹竹※ここまでする家庭は少なくなっているようですので省略します。
・盆提灯盆棚の左右に一対(左右各一つ)配置します。初盆の場合、模様がなく白い提灯を飾り、盆が終わると燃やしたり処分する地域もあります。※本来、左右一対が基本ですが、住宅事情もあり一つでお供えすることも増えているようです。葬儀で使った提灯を使うこともありますが、本来葬儀のものは四十九日までで一区切りとなります。間に合わせになってしまいますので、新しいものを用意したいところです。
・茄子の牛、きゅうりの馬ご先祖様の行き帰りに乗る牛馬です。ナスとキュウリは他にも用途があります。
おがらで足を作りますが割りばしで作ることも多いようです。
※正式名は精霊馬だそうです。
・お供え物盆棚に置くお供え物です。果物や故人の好きだったものが一般的ですが地域によっては後述のような独自のお供え物もあります。
・霊供膳(りょぐぜん)いわゆるご飯や香の物をお供えする御膳です。最近ではPC製でコンパクトなものも販売されています。器に盛るお供えもフリーズドライの物も出ています。
こんなところでしょうか。
お世話になっている和尚さんのご指導も大切にしてください!!!