春の最後の二十四節気が穀雨
二十四節気が清明から穀雨へと変わり、穀物に実りをもたらす雨がしっとりと降りそそぐ頃となりました。
穀雨とは、「穀物を運んでくれる春の雨」という意味です。
農業を行っている人にとっては、この穀雨をひとつの作業目安としてとらえています。
田んぼの準備も整い、さあ田植えに取り掛かろう・・・そんなタイミングが、この穀雨なのです。
春の柔らかな雨に大地は潤い、新芽や若葉はぐんぐん育っていきます。
若葉萌える新緑の季節、木々の緑も雨上がりは一層色鮮やかです。
「清明になると雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることもなくなる」という言葉がありますが、変わりやすい春の天気もこの頃から安定し、次第に日差しも強まりはじめます。
穀雨は、春の最後の二十四節気。季節はすでに晩春となり、徐々に夏へと移り変わっていきます。
5月5日頃から二十四節気は「立夏」となり、暦の上では早くも夏の始まりです。
(Lovegreen)
【穀雨(こくう) 三候】
【初侯】:葭始生(あしはじめてしょうず)4月20日頃
・水辺の葭が芽吹き始め、山の植物、野の植物が緑一色に輝き始める頃。
・葭は、最終的にすだれや屋根などに形を変え、人々の生活を手助けしてくれます。
【次候】:霜止出苗(しもやみてなえいずる)4月25日頃
・暖かくなり、霜も降らなくなり、苗がすくすくと育つ頃。
・田植えの準備が始まり、活気にあふれている農家の様子が連想できる言葉です。
【末候】:牡丹華(ぼたんはなさく)4月30日頃
・百花の王である牡丹が開花し始める頃。
・美しく、存在感があり堂々としている牡丹。中国では、国の代表花として牡丹があげられ、数え切れないほどの逸話や美術に登場します。
・旬のもの:筍(野菜)、へびいちご(野菜)、ヤリイカ(魚)、藤(花)、八十八夜(行事)
・<筍>筍はタケ類の地下茎からでる幼茎のことです。「筍」という漢字は、竹が10日間(一旬)で成長するため、竹の旬の時期という意味が由来であるとも言われています。
・<ヤリイカ>全体的に細長く、地方によってはササイカ、サヤナガ、テッポウなどの呼び方があります。
・ヤリイカは透明、茶色、白と色が変化していくため、透明のものは鮮度が高いといえます。
(暦生活)
二十四節気を『仏壇のある暮らし』に取り入れよう!
一年間を24分割した、二十四節気の第6節、穀雨(こくう)。田植え準備のタイミングとして大切にされてきた暦です。穀雨のころに見ごろを迎える植物や旬を迎える食べ物、季節の言葉や季節の流れを意識して、お爺ちゃんやお祖母ちゃんであれば、暦を生活に取り入れていたことを思い出すの『仏壇のある暮らし』の楽しみ方ですね。。。
仏壇の向こうに、いらっしゃるお爺ちゃんやお祖母ちゃんと話しかけるのはいかがですか?『仏壇のある暮らし』を楽しむ一つにしてください。
合掌(翁より)♪